現場より

今回は町家修復の大工工事について書かせていただきます。
古民家の修復工事において重要なポイントの一つでもあります。
木材が腐食している箇所の部材補強、耐震性能の向上
この二点についてご説明します。

上の写真は柱の下部が腐食している状況の写真です。
赤墨より左側は健全な状態であり、右側が腐食している状況です。

右側の部分(腐食した箇所)を切断し、新たな木材で継ぎ足します。
これを根継ぎといい、昔から伝わる工法であります。
少し写真では見えづらいですが、金輪継ぎ工法といいます。

 

次に梁の上側に腐食があった場合の修復についてです。
腐食箇所の切断を行い矧ぎ木と言われ、新しい木材を横方向に継ぎ足す工法です。
同等以上の断面寸法により補強を行います。

最後に耐震性能の向上についてです。
現在の木造住宅では、面材や筋交い、ダンパー等によるものがありますが、古民家の場合の構造としては小舞壁(土壁)によるものが多いかと思われます。
そこで、耐震性能の向上と意匠性の両方を兼ね備えた耐力面格子を採用し施工しました。
上の写真が面格子の写真です。
耐力壁として期待でき、意匠性もよく施工されました。

町家修復について一部ですがご説明いたしました。
また定期的にブログに書いていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。